「お願い事」子どもや夫へに聞いてもらうためにどうするか
子どもやパートナーに
家事や育児を手伝ってほしいときに、
効果的な声かけについて書きたいと思います。
それは相手に対して
- 開始動機づけ
- 継続動機づけ
を意識して話をするということです。
これはどういったことか、それぞれを細かく見ていきたいと思います。
開始動機づけ
「開始動機」には、つぎのようなものが含まれます。たとえば、次のようなモノ・コトです。
- 報酬を与える
- ほめる
- 感謝を伝える
この開始動機を刺激するには、
報酬のようなモノを与えるものと、喜びや感謝の気持ちを伝えるコトの2パターンがあります。
継続動機づけ
さて、続いて「継続動機」です。
たとえば、次のような感覚を得られるということです。
- 工夫感
- 役立ち感
- 成長感
こちらは、なにかモノ・コトを与えてもらうというよりは、
その実施者自身が、自分のした工夫がうまくいったことや、
他者へ役立った感覚。あるいはそれによって自分自身が成長できた感覚が重要です。
何かを頼む際に、
開始動機は、子どもや夫に限らず、すべての人間が、あらたな活動を起こす際に
とても重要な要素ですが、それだけでは活動は継続しません。
つぎに如何にして継続動機をもつことができるのかで
それが習慣化していくかどうかが決まります。
子どもの場合、
たとえば、学校現場で想像してみてください。
当番(掃除)と係(飼育)があるとしましょう。
前者の当番は当番は、「やってあたりまえ」のことを順番に入れ替わりながら行うものです。この当番は、いやでもじきに順番が回ってきます。この番がまわってくると、その人はいかにサボろうかと考えがちです。
一方で、後者の係は、基本的には自分の希望を聞き取り担当をします。
ここには、自分がやったことの成果が、その飼育されたいきものが元気かどうか、あるいは先生からの褒め言葉などで報われていきます。
そうすると、誰に言われるでもなく、餌やりが習慣化していきます。
これらを家事に置き換えると
子どもに宿題をしてもらいたい、
夫に家事をしてもらいたい場面がありますよね。
これらの動機づけを家事に置き換えると、どうでしょう。
子どもやパートナーに掃除などをお願いしてみましょう。
まずは、小さなもので構わないので、
普通に家事をお願いしてみましょう。
手伝ってくれたならば次に報酬や感謝を言葉にしてみましょう。報酬はお金ではなくとも、お菓子やジュース、ビールなどでも構いません。褒められたり感謝されて嫌な気になる人はいませんから。
するとまた次の手伝いをしてくれる機会が訪れます。
その際は、開始動機に加えて、継続動機である、工夫や成長要素を子どもの場合はゲーム感覚で盛り込んで見てください。
大人の場合は、家族にとって「役立っている」ことを言葉で伝えてもらえれば良いと思います。
心理学的「正の強化」と「負の強化」
心理学的には、こうしたことを「強化」
と呼びます。
しかし気をつけなければいけないのは
この「強化」には「正の強化」と「負の強化」があり、間違って「負の強化」をしないことです。
正の強化とは
ようは、好ましい行動を褒めるということです。今回の話はこちらの強化の話です。
負の強化とは
こちらは、好ましくない行動を罰するということです。社会的に悪いことをした場合は罰することが必要です。
しかし、家庭内の些細なことで負の強化を続けてしまうと、子どもやパートナーの自己肯定感までもを傷つけてしまう場合があります。
そうすると、その人自身の「やる気」や「継続力」にも悪影響を与えかねません。
子どもやパートナーに家事を手伝ってもらいたい場合は、「正の強化」である
- 開始動機づけ
- 継続動機づけ
に注目しながら、効果的に声かけをしてみてください。
そうできると、お互いに良い気持ちで、家事を進めることができると思います。
それでは。