「もっとおおきな たいほうを」終戦の日にこの絵本を読んで子どもと考えたこと
- 作者: 二見正直
- 出版社/メーカー: 福音館書店
- 発売日: 2009/11/10
- メディア: ハードカバー
この絵本も昨日の終戦の日に子どもたちと読みました。
王様とキツネとのやりとりが、面白おかしく描かれています。
ついつい子どもも笑っちゃったんですけど、
大人としては、裏の意図がビンビン伝わってきて
とても考えさせられました。
ネタバレすみません
王様はたいおうを持っていました。
たいほうは、代々伝わるもので、
王様はこの大砲を打ちたくて仕方がありません。というところから始まります。
そこに近くにすむキツネに大砲を打つのですが、その先は、キツネの騙し合いに巻き込まれていき、最終的には大砲なんてどうでもよくなってしまうお話です。
この本を読んで学んだのは
武器をもつと、ついついそれを使いたくなってしまうということ。
またさらに、相手が持っているものより、大きく、すぐれた物を欲しくなってしまうということでした。
話は核兵器にうつりますが、
過去アメリカはドイツが核兵器の開発をしているとの情報を聞きつけ、
優秀な科学者たちを集めて開発にあたるのですが、
そのうち、ドイツが核兵器開発に断念したことを知ります。
それでも、科学者たちは、研究にのめり込み開発を継続します。
核兵器が完成した暁には、
それを使ってみたい気持ちになります。
そして実験の意味も込めて、
日本に核爆弾を投下したのです。
武器は人を傷つけるものです。
でもその武器を持つとつい使いたくなるようです。
人間は弱い生き物です。
倫理観は欲望に負けることがあります。
よければ、図書館などで借りて見て読んで見てください。
ぜひ。